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秋田・映画館街最後のミニシアター、支援募る-閉館惜しむ市民の声受け

秋田市の映画館街・有楽町で唯一営業を続ける「シアタープレイタウン」

秋田市の映画館街・有楽町で唯一営業を続ける「シアタープレイタウン」

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 秋田市の映画館街・有楽町(通称)で唯一営業を続ける「シアタープレイタウン」(秋田市南通亀の町、TEL 018-835-6589)が現在、営業の継続支援を求めている。

秋田市の映画館街・有楽町で唯一営業を続ける「シアタープレイタウン」

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 1980年代には最大10店の映画館が営業し、県内随一の映画館街としてにぎわいを見せた「有楽町」。その後、レンタルビデオの普及や、秋田駅前や御所野に大型映画館がオープンするなど競争も激化して同エリアの映画館が減少する中、同館は2003年5月、ヨーロッパを中心としたカンヌやベネチアなどの国際映画祭入賞作品や、芸術性・社会性が高い国内外の作品の上映をコンセプトに開館。同エリア唯一の映画館として週末を中心に営業を続け、支配人の元木崇さんがセレクトする作品は、市民のほか宮城や山形など隣県の映画ファンも楽しませてきた。

 この1年ほどの間、大手フィルムメーカーが映画用フィルムの生産中止を発表したり、配給会社がフィルムによる配給を大幅に減らしたりするなど、業界のデジタル化が加速。現在、高額なデジタル上映用機材の導入に迫られる地方の映画館やミニシアターがコスト負担増を理由に閉館に追いやられているところ、同館も12月24日の上映を最後に閉館を考えていたが、「お客さまから寄せられる応援の声を聞くと(閉館するのは)やはり辛い」と元木さん。

 これまで1スクリーン当たり約1,000万円だったデジタル上映用機材が、来春には600万円ほどで各社から発売されることなどから、営業継続へ向けた方策を検討中だという。入場券の年間パスポート制の導入や他県のミニシアターとの連携によるコスト減などの方策も検討しているが、「それだけでは限度がある」ことから機材導入へ向けた支援者も募集する。

 今後の上映予定は、戦時中に生き別れた恋人のその後を、実話を元に描いたドイツ映画「あの日 あの時 愛の記憶」(12月7日~9日)、家族の絆を描いたアメリカ映画「それでも、愛してる」(14日~16日)、認知症の家族を持つ家庭の主婦を秋吉久美子さんが演じる「『わたし』の人生(みち)~我が命のタンゴ~」(21日~24日)。

 営業時間は上映作品により異なる。入場料は1,700円(前売り=1,300円~1,500円)。

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