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秋田公立美術大学で「アート×メディア」シンポジウム

「地域特性に対応する文化事業の評価基準~ローカルメディアの視点」と題して開かれたシンポジウムの様子

「地域特性に対応する文化事業の評価基準~ローカルメディアの視点」と題して開かれたシンポジウムの様子

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 秋田公立美術大学(秋田市新屋大川町)で2月4日、新聞社やテレビ局の職員などメディア関係者をゲストに招いたシンポジウムが行われた。

秋田公立美術大学で行われたシンポジウム会場の様子

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 同大学の岩井成昭教授のグループが「アートマネジメント」ができる人材の育成などを目的に展開する「AKIBI plus(アキビプラス)」事業の一環。シンポジウムは1月から月2回ペースでシリーズ開催する。

 美術や行政の関係者、NPO運営者ら約60人が参加して開かれた今回は、「紙面やテレビ番組、ウェブサイトなど媒体の特性に応じた考察を」と、秋田魁新報社でデジタル戦略に携わる安藤伸一さん、NHK秋田放送局ディレクターの山浦彬仁さん、秋田経済新聞の千葉尚志編集長をゲストスピーカーに招き、「地域特性に対応する文化事業の評価基準~ローカルメディアの視点」と題して開いた。岩井教授が進行を務めた。

 安藤さんは、上小阿仁村で2013年から3年間にわたって開かれたアート事業「KAMIKOANIプロジェクト秋田」を取り上げた同紙記事を示しながら、マスコミの取材が事業の後押しや評価基準になりうることを解説。山浦さんは、「人口減少」をテーマにアート事業と連携した番組などを事例に、「視聴者の共感を呼ぶことができる視点」の大切さなどを訴えた。千葉編集長は過去の美術関連記事を例に挙げ、「アート分野では評価が定まるために時間を要する事業もある」ことなど持論を展開した。

 シンポジウム後半では、宮城県から参加した女性が学芸員の立場ならではの広報上の悩みや、現代美術家が「メディアの中立性」についてゲストに問うなどの質疑が交わされた。

 次回は2月9日、芸術大学におけるプロジェクトプロデュースなどに携わる桂英史さん、芸術祭などでキュレーターを務める服部浩之さん、演劇研究などに取り組む林立騎さんの3人を招いて開催予定。開催時間は18時~20時。入場無料。

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