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秋田で「ビルの日常」を音楽化 音楽家や美術家ら10組以上の協力で

「川反中央ビル」の日常を音楽化したCDをリリースするトランペット奏者の鈴木雄大さん(“studio”で)

「川反中央ビル」の日常を音楽化したCDをリリースするトランペット奏者の鈴木雄大さん(“studio”で)

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 秋田市大町の川反中央ビル(秋田市大町3)の日常をテーマに録音した音楽CD「Yudai Suzuki at “studio”」が3月14日、リリースされる。

秋田市大町のビルの日常の移ろいを音楽化したCD「Yudai Suzuki at “studio”」

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 CDを企画したのは、2016(平成28)年から同ビル内で音楽を中心としたアートスペース「“studio”(ステューディオ)」を運営する、トランペット奏者の鈴木雄大さんと妻でフルート奏者の石川真由子さん。

 美術展などを開くギャラリーや美術家の工房、カフェ、Tシャツ専門店、生花店などが入居する同ビルの「移り変わる日々をそのまま切り取るように記録した音楽を」と、ピアニストやギタリスト、ボーカリストら、2人がこれまでに演奏を共にしたミュージシャンやサウンドクリエーター、交流のある美術家ら10組以上の協力を得て制作した。

 同ビル館内の響きや館内を行きかう人々の気配、建物の外から聞こえる歩道の音響装置付き信号の音、石彫作家が作品を制作する際に出す音などを生かし、鈴木さんが演奏するトランペットとセッションするように重ねて録音。2019年4月から制作に8カ月ほどかけ、全編にわたり「同ビルを取り巻く季節や昼夜の移ろい」を表現した。鈴木さんが作曲し、石川さんと共演した「breath」などオリジナル7曲とスタンダード1曲、特別に追加した1曲の計9曲を収録する。

 音楽イベントなどを手掛ける「hanauta」を運営し、多くのミュージシャンのCDを扱ってきた石川さん。同アルバムのカバーアートは、CDラベル面がのぞくよう、書類入れを模した紙製ケースの一部をくり抜いて同ビルの窓をイメージした。「手渡しできる音楽」として、CDにこだわった。

 鈴木さんは「ミュージシャンとしての私の演奏を前面に出した録音ではないが、空間として音楽を作り上げる作業を楽しみながら、私たち自身が聴きたい作品に仕上げることができた」と作品に自信を見せる。

 価格は2,000円(税別)。同スペースのほか、県内外のカフェやCDショップ、雑貨店などで販売する。ネット通販にも対応する。

 営業時間は13時~18時。月曜・火曜定休。

 3月14日~21日、同所でリリース記念販売会を行うほか、19日には「音を記録する」をテーマに、秋田市内でカセットテープを販売するカフェ店主とオリジナルレコードの制作サービスを手掛けるゲストを招いたトークイベントの開催を予定する。参加費は1,000円。開催時間19時~。

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