農薬を使った野菜が題材の企画展「農薬野菜展」が10月10日、アートスペース「ココラボラトリー」(秋田市大町3)で開かれる。
「無農薬野菜がもてはやされる中、農業に携わる生産者の立場から問題提起を」と、潟上市の兼業農家で前衛芸術家の伊藤誠吾さんが企画した。
伊藤さんが叔父と営む田畑で生産した野菜類を展示し、あえて化学調味料などの添加物を使用した野菜スープとライスを提供する。
「化学調味料などの添加物が普及した現在の社会で、無農薬の農産物や食品添加物を全く使わない食品類など自然志向にこだわり過ぎる方がむしろ不自然」と伊藤さん。「消費者の視点に偏って語られがちな『食』について、農薬や化学調味料について生産者の立場から紹介する機会にできれば」と話す。
開催時間は11時00分~18時。入場料 500円。
10月11日は、伊藤さんが「稲刈り作業の全工程を疑似体験できるように」と撮影した、2時間のドキュメント動画の上映会を秋田県民会館(千秋明徳町)で開く。上映時間は14時~16時。入場無料。