インド産アンティーク木綿「古渡り更紗」-秋田の工芸店が特集販売

300~400年前にインドネシアの王族が式典時に着用していたと考えられる「千継ぎ更紗衣装」

300~400年前にインドネシアの王族が式典時に着用していたと考えられる「千継ぎ更紗衣装」

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 鮮やかな色彩の文様が特徴のインド産アンティーク木綿「古渡り更紗(さらさ)」の特集販売展「俺のスマトラ展~幻の古渡り更紗をもとめて」が現在、小松クラフトスペース(秋田市中通4、TEL 018-837-1118)で開かれている。

「俺のスマトラ展~幻の古渡り更紗をもとめて」展

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 16~18世紀にインドで生産され、各国に輸出された木綿布「古渡り更紗(さらさ)」。手描きや木版で染められたカラフルな文様が特徴で、日本でも江戸時代には大名や茶人を中心に富や権力の象徴として愛好されていた。近年、インドネシア・スマトラ島でも「古渡り更紗」が発見されたことなどから、東京国立博物館や五島美術館でも展覧会が開催されるなど注目を集めている。

 同店元店主の小松正雄さんと長男の和彦さんが昨年9月、スマトラ島に渡って買い集めた「古渡り更紗」製の民族衣装(4万円前後~)や同技法で製作されたサロン(5,000円前後~)、スマトラ島の民芸品(350円~)など100点以上を展示販売する同展。中でも、1辺約8センチの正三角形に折りたたんだ「古渡り更紗」を700枚以上使いパッチワークで作られた「千継ぎ更紗衣装」(75万円)は、「300~400年ほど前、当地の王族が式典時に着用していたと考えられる貴重なもの」(和彦さん)だという。

 和彦さんは「スマトラ島は、海のシルクロードとも呼ばれる海上交易の中心地だったが、文化的にもアジアのエッセンスを凝縮したような地域」とし、「時間と地域を越えた古い更紗の味わいを楽しんでもらえれば」と話す。

 営業時間は10時~18時。2月27日まで。

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