「藤井泰夫シルクスクリーン展~複製時代の想像力」が現在、アートスペース「ココラボラトリー」(秋田市大町3、TEL 018-866-1559)で開催されている。
「シルクスクリーン印刷の魅力を若い世代に伝えたい」と体験コーナーも
版画のような版を使った印刷技術「シルクスクリーン印刷」。「家庭用プリンター全盛の時代だが、シルクスクリーンの魅力を若い世代にも伝えたい」(同展実行委員長の木村義信さん)と、美術印刷やサイン制作などを手掛ける「しるくや」(潟上市)の藤井泰夫さんのシルクスクリーン作品を使い、版画のように6版13色を重ねる制作工程や印刷道具も紹介する同展を企画した。
展示するのは、絵本作家・村上康成さんの絵本作品や中国の古代文字を布に印刷した作品のほか、エコバッグ(1,000円)など50点以上。スクリーン印刷の体験コーナーも設けた。「布や和紙など凹凸のある素材にもきれいに印刷できる特徴もある」と藤井さん。
木村さんは「手作業で制作するスクリーン印刷は、厳密には同じものが2つとできない風合いがあるほか、耐光性などの点でアートとしての品質も高い。1960年代にはアンディ・ウォーホルもグラフィック作品に使うなど広く活用されたが、近年は技術者もいなくなってきている」とし、「特に若い人にスクリーンの技法を知ってもらいたい。コピー全盛の時代だが、手を動かすことでインスピレーションが得られることもあるはず」と来場を呼び掛ける。
開催時間は11時~19時(最終日は17時まで)。入場無料。1月24日まで。