硬い材木「斧折樺」を使ったクラフト展-秋田のデザインスペースで開催

「手作りのクラフト品は『ハート』が違う」と話すクラフト作家・橋野浩行さん

「手作りのクラフト品は『ハート』が違う」と話すクラフト作家・橋野浩行さん

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 秋田県鹿角市在住のクラフト作家・橋野浩行さんの作品展「アートフォルム・斧折樺(おのおれかんば) 木のクラフト展」が10月21日、デザインスペース「ル・エタージュ」(秋田市山王5、TEL 018-866-3890)で始まった。

「天皇陛下もお使いになっている」という橋野さんの斧折樺製「靴べら」

 会場では、橋野さんの代表作「靴べら」(5,250円~)やテーブルウエア(315円~)、テーブル(18万9,000円)、いす(12万6,000円)など60アイテム約250点を展示販売する。

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 水に沈むほど高密度の材木として知られる「斧折樺」を主な素材に木工製品の製作に取り組む橋野さん。「斧折樺は硬すぎることから木工に不向きで大工も扱おうとしなかったため、ならば自分が…」と、同材をメーン素材にクラフト作品の製作に取り組み始めた。しかし、「いざやってみると本当に硬い(笑)。簡単に作れなかったからこそ、逆にここまでやってこられた」と工房立ち上げ当初を振り返る。

 その後、技術研究を重ね、27年ほど前、斧折樺製「靴べら」を完成させた。東京のデパートに出品したところ、機能性を併せ持った優美なフォルムが評判に。その後、天皇陛下もお使いになっていることなどから橋野さんの代表作となった。

 新作の「髪すき」(8,400円~)は、一般に直線的に作られる「くし」に独自の曲線デザインを採用し、意匠登録も行った意欲作。「アイデアは10年ほど前から温めていたもの。製作には高度な技術が必要だったが、アイデアに技術が追いついた」(橋野さん)という。

 橋野さんは「コンピューターでのものづくりと手作りのクラフト品とでは『ハート』が違う。貴重な素材だから適材適所を考えることが大切」と話す。「わたしが製作したクラフトを何年も使い続けているとの声を聞くのがうれしい。使い捨てではなく、長く使ってもらえるモノであるよう、常に技術を追究している」とも。

 橋野さんの入店日は、今月21日・23日~25日。25日(15時~16時30分)は橋野さん自身が歌う「オリジナルフォークソングライブ」も開く。

 営業時間は11時~19時(25日のみ18時まで)。今月25日まで。