秋田市初の紅茶専門店として1998年に開店した「ティークラシック」(秋田市中通3)が先月、10周年を迎えた。
同店を経営する後藤千鶴子さんは、日本紅茶協会認定のティーインストラクター。紅茶を実店舗やインターネットで販売するほか、紅茶教室なども開講してきたが、昨年、体調を崩したことをきっかけに、現在は「無理せず自分自身もティータイムを楽しみながら紅茶に関わりたい」(後藤さん)とネット通販のみで営業する。
すべて自身で制作したというホームページで取り扱う商品は、秋田の若い女性をイメージして美白効果があるハーブをブレンドした「あきた桜葉香(おばこ)」(1,680円)や秋田の自然をイメージした「せせらぎ」(同)、「やまとなでしこ」(同)などの同店オリジナルブレンドのほか、ティーポットやテーブルウエアなど200点以上。
「水や気候などその地域の風土によって紅茶のレシピは変わる」(後藤さん)ことから、全国の紅茶専門店ではオリジナルのショップブランドを販売することが通常だが、開店当初は「有名ブランドの紅茶を扱わないことを不思議がられた(笑)」ことも。紅茶の文化を地元に広めるには苦労もあったが、「オリジナルでフルーティーな香りの『あきた桜葉香』は全国にリピーターがいる」(同)など人気商品も生まれた。
「以前開講していた紅茶教室の生徒が、その後ティーインストラクターになったことがうれしかった」という後藤さんは、「紅茶は基本的ないれ方さえ覚えれば、あとは時代の感覚に合わせてアレンジできる。生活に潤いを与えるものとして紅茶を楽しんでもらえればうれしい」と話している。