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秋田市文化創造館で「交わるにわ」展 地域を深掘り、生活の意味を探る

木の枝を生かして作る民具や農具をヒントに自然との関わり方を紹介する京都市在住の染色作家・安藤隆一郎さん

木の枝を生かして作る民具や農具をヒントに自然との関わり方を紹介する京都市在住の染色作家・安藤隆一郎さん

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 展覧会「交わるにわ、創造するキッチン」が1月20日、秋田市文化創造館(秋田市千秋明徳町)で始まった。

雪国で食材を貯蔵するために作られる「雪室」

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 秋田市が市民と連携して、2022年から展開する芸術文化事業「文化創造プロジェクト」の成果発表会。同プロジェクトに携わった3組のクリエーターが、中心市街地を拠点に取り組んだリサーチ活動の内容や成果物としての作品などを展示する。展示作品の理解を深めるため、同施設に隣接する秋田市中央図書館明徳館(同)の司書らと連携して、プログラムに関連する多くの書籍と読書スペースを展示空間に設ける。

 約50人の市民が集まって開かれた開催初日。年に数回、秋田市を訪れながらプロジェクトに携わった京都市在住の染色作家・安藤隆一郎さんは、「木の岐(また)」と呼ばれる木の枝が持つ自然の造形を生かした民具や農具をヒントに、新たな道具づくりなどを通じた自然との関わり方を紹介した。

 ミニシアターの運営などを手掛ける「アウトクロップ」(中通3)の松本隆慈トラヴィスさんは、かつて多くの映画館が営業していた南通亀の町の通称「有楽町」に焦点を当てながら、映画館が街中で果たす役割などを解説。期間中に制作した短編ドキュメンタリー映像「おかえり有楽町」を披露した。

 美郷町在住のデザイナー・わいないきょうこさんは、海外在住体験などを生かし、食文化を中心に雪国の暮らしを検証。施設に隣接する千秋公園内に食材を貯蔵するための「雪室(ゆきむろ)」を設けて作った保存食の試食会を開くなどしたほか、オブジェクト作品の制作と展示を通して「生きることの意味」を訴えた。

 同イベントを担当するNPO法人アーツセンターあきた(新屋大川町)スタッフの芦立さやかさんは「期間中、映像の上映会や雪室の開封など多くのイベントを予定する。さまざまな表現から新たな気づきを得られる機会。皆さんに足を運んでもらえれば」と呼びかける。

 営業時間は9時~21時。火曜定休。入場無料。2月4日まで。

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