秋田県上小阿仁村が舞台の複合アートイベント「かみこあにプロジェクト2019」が8月10日、村内3エリアで始まる。
新潟県越後妻有地区で開催される国際芸術イベント「大地の芸術祭」の飛び地開催として、2012(平成24)年、同村で初めて開かれたアートイベント「KAMIKOANIプロジェクト秋田」。
秋田公立美術大学(秋田市新屋大川町)の芝山昌也准教授(当時)がディレクターを務め、4年にわたり同村の風土を生かしたアートや音楽を展開し、現在、地域住民が主体の実行委員会を立ち上げて事業を継続する。
8回目を数える今年は、県内外の30組以上の美術家や音楽家らが地域住民と協働しながら、「現代アート」「音楽」「伝統芸能」の3分野を中心に表現活動を予定する。秋田市内でアートスペースを運営する後藤仁さんが総合ディレクターを務め、八木沢公民館や集落内、旧沖田面小学校、道の駅かみこあになどの会場で開催準備を進める。主なイベント内容は、以下の通り。
出展作家らが作品を紹介しながら村内を回るなどするオープニングイベント(8月10日)、廃校となった小学校で開く音楽イベント(8月12日)、伝統芸能と和太鼓など打楽器奏者の競演(8月31日)、アート作品を鑑賞しながら村内を回るウオーキングイベント(9月5日)、棚田に設けたステージ演奏と出展作家らのトークイベント(9月8日)。
後藤さんは「これまでの取り組みを通じて、村への人の行き来や村に定住する人も生まれた。一過性の『芸術祭』として終えるのではなく、『村の日常』の視点を大切にしながら、地元の皆さんが主体の取り組みとして定着させていくことができれば」と意気込みを見せる。
イベントの詳しい内容はホームページで確認できる。9月8日まで。