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秋田・ウイスキーのような日本酒が人気に 長期熟成で重厚な味わい追求

金紋秋田酒造(大仙市)の熟成古酒「山吹30年」

金紋秋田酒造(大仙市)の熟成古酒「山吹30年」

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 大仙市の酒蔵が製造販売する長期間熟成させた日本酒への関心が現在、海外を中心に高まりを見せている。

パリのミシュラン三ツ星レストランに納入される熟成古酒

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 金紋秋田酒造(大仙市)が「山吹」ブランドで製造販売する熟成古酒。琥珀(こはく)色の見た目や、開封後も常温保存できることなどウイスキーのような特長を持つ。アルコール度数は20度ほど。

 酒米を使い、一般的な日本酒と同様に醸造するが、長期間熟成させた古酒特有の風味がフランス人ソムリエらに評価され、10月からパリのミシュラン三ツ星レストラン数店に納入が始まったほか、11月にロンドンで開かれたオークションでは、同社商品が2,200ポンド(約32万円)で落札されるなど関心を集める。

 中国を中心に高額で取引されるなど過熱する国産高級ウイスキー人気を受け、国内ウイスキー大手各社が供給不足などを理由に相次いで販売の休止を発表する中、同社は12月17日、10~30年熟成させた「ウイスキー仕立て」の商品3種(700~720ミリリットル、5,000円~5万円)をラインアップに加える。

 「年月を経るほど香りや味わいの複雑さ、キレが増す。ウイスキー仕立ての新商品は、米から醸し出された重厚な柔らかい口当たりと旨みの中に、カルダモンやクミンなどスパイシーな香り、さわやかな苦みなどを楽しめるのが特長」と同社の佐々木孝社長。「常温で飲むことを薦めたいが、ロックや炭酸割り、ホットでも味わい深い。チーズやナッツなどと合わせることで感じられる、染み渡るような旨みに驚いていただけるのでは」と新商品に自信を見せる。

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