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JR秋田駅前の「バス待合所」がグッドデザイン大賞にノミネート

「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれたほか、同大賞にノミネートされた「秋田駅西口バスターミナル」 ©シブヤスタジオ

「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれたほか、同大賞にノミネートされた「秋田駅西口バスターミナル」 ©シブヤスタジオ

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 10月1日に発表された「グッドデザイン賞」の大賞候補に、バス待合所「秋田駅西口バスターミナル」(秋田市中通2)がノミネートされた。

「秋田駅西口バスターミナル」(冬季の様子)

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 計98立方メートルの秋田杉を主材料に使ったターミナルは、敷地面積約6112平方メートル、建築面積約277平方メートル、高さ4.25メートル。耐雪強度を考慮した門型構造で、利用者の視認性を確保した縦格子のデザイン。裸電球をイメージした電球型LEDを約90センチ間隔で設けるなどし、「懐かしく暖かい雰囲気」を表現した。

 秋田中央交通(秋田市川元山下町)が同ターミナルの補強工事を検討する中、「公共空間における木材利用の先進事例になるような県都の玄関口にふさわしい空間を」と2012年、秋田公立美術大学助教で景観デザインを専攻する菅原香織さんに打診。「秋田杉によるお出迎え空間」をコンセプトに南雲勝志さんがデザインし、一級建築士の渡邉篤志さん、堀井圭亮さんらが設計・管理、中田建設(山王5)など8者が協業して昨年10月15日に完成した。

 「見て美しいだけではなく、バスを待つ間に流れる時間やバスを待つ見知らぬ人々と言葉を交わすシーンが目に浮かんでくるようなバス停」と高く評価され、「公共用の空間・建築・施設」分野で受賞。本年度の「グッドデザイン・ベスト100」に選出されたほか、11月4日に発表予定の「大賞」9件中の1件にもノミネートされた。

 同事業ディレクターの菅原さんは「タイトなスケジュールと予算の都合上、電球の設置数を減らされそうになったこともあったが(笑)、景観デザインの大切さを理解いただくことができた。審査員に『ここでバスを待ってみたい』と評されたことは事業に関わった皆さんの努力が結実した思い」と喜びを語った。

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