秋田市を中心に活動するプログラマーらの勉強会「Akita.m」は9月1日、同グループが開発した「祭り」向けスマートフォン用アプリの実験を仙北市角館で行った。
秋田県内には竿燈や曳山(ひきやま)など一定区間を移動しながら行う祭りが多いことから、「iPhoneなどのスマートフォンで山車(だし)などの運行状況を把握できれば、地元の祭りをもっと楽しめるのでは」と考えた同グループの有志が6月、「秋田のお祭り曳山運行情報サービス・開発プロジェクト」を結成。曳山などの現在地をスマートフォン画面に表示するアプリを開発した。
アプリは、移動する曳山などに設置したスマートフォンからサーバーに位置情報を送信し、受信データを基にサーバー上のプログラムで地図を生成、ネットに配信することでスマートフォンユーザーなどが曳山などの現在地を把握できるという仕組み。
当日、同グループのメンバー6人が角館のまち中を歩きながら30分ほどかけて行った同実験。「プログラムはほぼ完成した」(プログラマーの伊藤勝良さん)と手応え十分の様子。
システムエンジニアの田口秀成さんは「角館に限らず、曳山祭りは全国で行われている。観光客の皆さんに祭りの魅力を十分に伝えるツールになると思う」とし、「運行データは記録・保存することもできるので、アーカイブとして後世に残していくことも伝統文化承継として価値があるのでは」と話す。
同アプリは9月7日~9日に開かれる角館の曳山で実証実験を行い、年内のリリースを目指す。