JR秋田駅前・仲小路商店街にある築40年の「仲小路ビル」(秋田市中通2)が3月17日、リニューアルオープンした。
「人間中心」をコンセプトにリノベーションした秋田市中通の「仲小路ビル」
鉄筋3階建て・地下1階の同ビルは1968(昭43)年の開業。最盛期には飲食店や物販店、1980年代にはディスコも入居するなど若者を中心ににぎわったが、3年ほど前から空き室が目立つように。
同ビルオーナーは建物の老朽化などを理由に取り壊しも検討したが、地元クリエーターの提案を通じて、ユニークな視点から不動産物件を紹介するウェブサイト「東京R不動産」の運営などで知られる「オープン・エー」(東京都中央区)の馬場正尊さんに建築設計を依頼。昨年11月、ハード・ソフト両面からビルを再生する「リノベーション」に着工した。
1階=2店舗、2階=7店舗分のテナントスペースを設けたリノベーション後の同ビル。地下1階を新たに地元クリエーター15人ほどが入居する「シェアオフィス」として活用するほか、「まちのにぎわい感創出のためには、人が住むことも大切な要素」(馬場さん)と、3階フロアを個人住居として設計。同ビルオーナーは今月、秋田市郊外の一戸建て住居から居住を移した。
「仲小路ビルリノベーションプロジェクト」を立ち上げ、同ビルの企画を手掛けた笹尾千草さんは「個人所有の物件は、パブリックなものに比べて柔軟に対応できることが利点」とし、「これから入居するテナントやメンバーの個性やアイデアが磁力になることで、エリア周辺もにぎわうような、『人間中心』の場づくりを目指したい」と意気込む。
同ビルでは現在、飲食店やリラクゼーションサロン、アトリエや各種スクールなどのテナントも募集している。
問い合わせは、スパイラル・エー(同、TEL 090-9610-1334)まで。