「地域課題の解決とクリエーティブ」がテーマの講演会「秋田中年会議所・公開会議」が2月19日、秋田市にぎわい交流館あう(秋田市中通1)で開かれた。
インターネットのビジネス活用や地域課題の解決をテーマに、起業家らのグループ「秋田中年会議所」(川尻御休町)が2013年から開くセミナーは10回目。
クリエーターや会社経営者、大学生ら約50人が参加して開かれた今回は、「秋田広告賞」最高賞の3年連続受賞や岩手県の広告グランプリの最高賞を歴代最多となる9回受賞するなどの経歴を持ち、秋田で「伝説の広告マン」とも呼ばれる博報堂(東京都港区)のクリエーティブディレクター・鷹觜愛郎(たかのはしあいろう)さんが講師を務めた。
鷹觜さんは「ネット活用は、『強い入り口』と『広い出口』を意識すること」の重要性を強調。鷹觜さんが携わる広告メニューの開発グループが昨年開発し、世界的に注目を集める「田んぼアート」を撮影することで地元産の米を買える仕組みの「rice-code(ライス・コード)」の意義や、地方の宝飾店におけるクリエーティブ事例などを交えながら、ネットと既存媒体を組み合わせた広告やクリエーティブのあり方を解説した。
今春の統一地方選に合わせ、秋田中年会議所ITコンサルタントの小林秀樹さんが「ネット選挙」が題材のセミナーも開いた。
当日参加した秋田公立美術大学に通う浅野まきさんは「日頃から地域密着の取り組みを考えているが、鷹觜さんの話で地域と関わり方を学ぶことができた。大学の友人にも聞いてもらいたかった」と振り返った。