秋田市仲小路商店街で11月15日未明に盗難に遭ったベンチが同19日朝、元の場所に戻されていることを通行人が発見した。

来春までに12台のベンチを設置予定の秋田市仲小路商店街

　「再開発エリアが開業するなど人通りが増える商店街に人が憩うことができる場を」と、市と同商店街が来春までに12台を設置予定の木製ベンチ。15日に3台を先行して設置したところ、うち1台が同日未明、盗難に遭った。

　翌日、同商店街関係者らがインターネットなどを通じて「ベンチを元の場所に戻して」と呼び掛けていたところ、今朝、ベンチが戻されていることを通勤中の男性が発見。同商店街の境田商事（中通2）の境田幸子社長に伝えた。

　「（盗難に遭って）残念に思っていたが、今は（人は）捨てたものじゃないとの思い」と境田社長。「座り心地がいいと評判もいい。当商店街に足を運んでいただいた皆さんのつながりを生むベンチとして利用いただければ」とも。

　商店街のマスコットキャラ「ナッキー」は「戻してくれたことが本当にうれしい。僕は『幸せのベンチ』と呼んでいる」と話す。