プレスリリース

鳥海山が産み出す海産物!「あきたアワビ調査隊」を開催しました!

リリース発行企業:ソーシャルアクションネットワーク

情報提供:

(一社)海と日本プロジェクトin秋田県は、9月13日(土)と14日(日)の2日間で小学生を対象とした体験学習イベント「鳥海山が産み出す海産物!あきたアワビ調査隊」を開催しました。鳥海山から流れてくる伏流水が、豊富なミネラルと栄養を蓄え海に流れつき、アワビや岩ガキなどの海産物に大きな恩恵を与え地域の生活を支えていることや、アワビの漁獲量をどうすれば回復出来るかなどを、実際に足を運び体験を通して学びました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。



イベント概要

・開催概要:鳥海山や周辺の海の環境について学ぶ、小学生を対象とした体験学習イベント
・日程 :2025年9月13日(土)14日(日)1泊2日
・開催場所:秋田県にかほ市
・参加人数:秋田県内小学5~6年生 21人
・協力団体:秋田県にかほ市、秋田県立大学、秋田県水産振興センター、秋田県栽培漁業協会
      鳥海山・飛島ジオパークガイドの会、モンベルにかほ店、象潟・金浦B&G海洋センター

鳥海山の伏流水を知る

初めに「あきたアワビ調査隊」が向かったのは、鳥海山の麓にある「元滝伏流水」。
鳥海山・飛島ジオパークガイドの会のガイドから、鳥海山が60万年前から噴火が始まり、その後幾度となく噴火して山が形成されたことや、その溶岩の地層に雪解け水や雨水が溜まり15年ほどの年月をかけて湧き出ていることを学びました。伏流水の仕組みについて、発泡スチロールなどを用いた模型で説明を受けた児童は水の流れ出る様子を覗き込み、興味津々で観察していました。ゆっくりと歩き「元滝伏流水」に近づくと、だんだんと霧が濃くなり、当日の雨の影響もあってか少し肌寒さを感じました。
水を試飲できる場所では伏流水を実際に触り「冷たい」と声をあげながらも何度も水に触れ、口に含んでみては自然の恵みを体感している様子でした。
午後からはその伏流水が湧き出ている海岸「釜磯の湧水」で塩分濃度計とリトマス紙を使って湧水の水質調査を行う予定でしたが、雨の影響で急遽バスの中での学習へ変更。
児童へ「釜磯の湧水」で湧き出ている水が「淡水」であり、元滝伏流水から流れ出た伏流水が鳥海山近辺の海岸や海に流れついている事などを伝えると、真剣に学習ノートへメモを取っていました。
また、車内では秋田県水産振興センターの三田村さんからアワビと岩ガキについてお話していただき、児童が「岩ガキはなぜゴツゴツした形をしているのか?」「天敵は?」「数が減っている一番の原因は何か?」など次々と質問する場面が見られました。



アワビの栽培漁業の現場を見学・放流を体験                     

続いて調査隊が向かったのは「アワビ種苗生産施設」。
「アワビ種苗生産施設」では近年、海水温上昇や海の酸性化の影響で海藻が育ちにくい磯焼けの影響や、アワビの天敵のタコやウニなどの海洋生物が増加した影響で漁獲量が減っているアワビを、卵からふ化させ20~30mmまで育ててから放流し、生存率が低いとされる稚貝の時期を人の手で育てる事業を行っています。施設に入り、アワビの稚貝が入った水槽を覗き込んだ児童は「これですか?」と生産者に聞きながら「ちいさいね」と声を掛け合い、生産者の話に耳を傾けていました。
児童たちはアワビが産まれて20~30mmほどまでに育つ一番弱い時期を人間が手助けしていることを知り、持続的な漁獲を可能するだけではなく資源管理の意識を高めることの重要性を実感している様子でした。見学の後はひとりひとりがアワビの稚貝の放流を体験。そっと掌で包み込むようにして大きく育つよう願いを込めながらアワビの稚貝を海に放っていました。



水へのそなえ!カヌー体験

2日目は風や波などの天候の影響でにかほ市道の駅象潟の裏側の海岸でのカヌー・SUP体験から予定を変更し、にかほ市の竹嶋潟でカヌーを体験しました。会場にはスペシャルゲストとしてにかほ市の市川雄次市長と海と日本財団の海野光行常務理事が訪れ、児童たちを激励。児童たちはモンベルにかほ店の湯本店長や象潟・金浦B&G海洋センターの斎藤さんの指導の下、ライフジャケットの着用や水に入る際の注意点を聞き、慎重にパドルを漕いでいました。児童の思いが届いたのか次第に天気も回復。児童たちは「ちょっと濡れたけど、楽しかった」「スイスイ進んで面白かった」などと体験の感想を笑顔で話してくれました。



自分たちにできることは? 

イベント中、開催地の秋田県にかほ市は雨・風のぐずついた天気だったため、2日目の海上アクティビティを一部変更し同市内の竹嶋潟でのカヌー体験へ変更となりました。
最終日の振り返り学習では2日間のイベントで学んだことを踏まえて「これから自分に何が出来るのか?」「未来のにかほ市の海がどうなってほしいか」などを考え、1枚の絵にまとめて発表。
「地球温暖化によってアワビ減少が起こるので植樹をしたい」「ごみを捨てないようにしたい」「伏流水を大切にする」など、それぞれの想いが込められた絵とたくさんの意見やアイディアが出ました。

参加した児童の声                                  

開始式を終えるとあっという間に打ち解けた児童たち。移動中の車内でも元気よく交流する姿が見られ、参加した児童からは「水の色を変えて酸性、中性、アルカリ性などを調べたのが楽しかった」「貝が好きなので海を守っていきたい」「カヌーが面白かった」などの声が聞かれました。
施設の見学や振り返りの学習の際は、積極的に質問をする姿が見られ、中には何度も質問をしてくれる意欲的な児童もいました。参加した児童自らが学ぼうとする姿勢が見られ、充実した2日間になった様子が伺えました。





<団体概要>
団体名称:一般社団法人海と日本プロジェクトin秋田県
URL:https://akita.uminohi.jp
活動内容:秋田県の海の今を伝えることで皆さんに興味を持ってもらい、海と共生するムーブメントを起こすことを目的に活動しています。また、海洋ごみ対策に向けた取り組みとして街のごみ拾いを中心に行い、多くのごみ拾い参加者を獲得。清掃活動やオリジナル企画などで、海ごみゼロのアクションを実施し、認知向上・意識向上を目指しています。







日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/

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