現代の「仏壇」を考える-秋田の仏壇・石材職人がアートスペースで企画展

シンプルさを追究した仏壇(右)。現代の住環境を考えたスリムなフォルムと3分割できることが特徴

シンプルさを追究した仏壇(右)。現代の住環境を考えたスリムなフォルムと3分割できることが特徴

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 若手の仏壇職人らのグループ「カタラボ」(秋田県湯沢市)の企画展「新しい心の置き場所プロダクト展-PRIMARY」が5月15日~17日、アートスペース・ココラボラトリー(秋田市大町3、TEL 018-866-1559)で開催されている。

シンプルさを追究したデザイン仏壇。本体は3分割できる

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 800年の伝統を誇る川連漆器で有名な湯沢は、50年ほど前からは仏壇の生産も盛んになり、伝統的な金仏壇の全国屈指の生産地として現在も多くの仏壇店があるが、近年、ライフスタイルや住環境の変化に伴い生産量は年々縮小傾向にある。

 産地の衰退に危惧した和幸仏壇(湯沢市)を経営する鍛冶亙(わたる)さんと沓良仏壇漆器店(秋田市飯島)の沓沢正利さんの、仏壇店二代目で幼なじみの2人が5年ほど前、仏壇の本質を探りながら新しい家具を考える研究会を発足した。

 「仏壇は先祖を供養するためのものだが、それに向き合うことで気持ちを落ち着かせる対象としての意義も大きい」(鍛冶さん)と、現代の住環境にマッチするよう、3分割できるスリムなタワー型デザインのディスプレー棚風の仏壇などを考案した。沓沢さんは「木目の家具調仏壇は以前からあったが、その先の展開を考えようと限りなくシンプルであることをコンセプトにした」と話す。「趣味のコレクションをディスプレーして愛(め)でるような、ヒーリングやメモリアルスペースになる新分野家具としての使い方も提案したい」(沓沢さん)とも。

 今年からは、同グループの「新しいモノへチャレンジする姿勢に共感した」という根田石材店(秋田市仁井田)の根田達也さんもグループに加わった。「石でしかできないものや、逆に石では考えられないような形のモノを提案していきたい」(根田さん)と意欲をみせる。

 同展は、黒や白のほか、金箔を貼りながらもシンプルでユニークなデザインの仏壇や石材のディスプレー棚など10数点を展示。出展作品はすべて試作のため販売は行わないが、来場者の意見を聞きながら、今後の商品開発に生かすという。

 鍛治さんは「新しい発想のプロダクトで、自分だけの時間や、現代の生活に失われつつある心を落ち着けてリラックスできる時間を取り戻してもらうきっかけになれば」と話す。

 営業時間は11時~20時(17日は17時まで)。入場無料。

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