
美術展「巨匠たちのパレット展」が現在、秋田県立美術館(秋田市中通1)で開かれている。
老舗洋画商「日動画廊」(東京都中央区)の創業者の故・長谷川仁さんが創設した笠間日動美術館(茨城県笠間市)のコレクション展。実行委員会が主催し、秋田経済新聞などが後援する。
日本の伝統的な美術を取り入れた作品を遺(のこ)す梅原龍三郎や「昭和の美人画家」として知られる東郷青児、「自画像の画家」とも呼ばれた鴨井玲など、近代の日本を代表する画家の作品を中心に、パブロ・ピカソやアンリ・マティス、サルバドール・ダリ、モーリス・ユトリロなど27人の画家が実際に使った画材「パレット」を絵画作品と併せて58点を展示する。秋田県出身の洋画家の故・藤井勉さんの作品も。
同館学芸員の小泉俊貴さんは「画家と画商の個人的なつながりから譲り受けた希少なパレット。パレット自体に自画像やモチーフが描かれた作品も多く展示する。色彩や筆遣いを含め、画家の個性が表れているパレットから、絵画作品とは違う魅力を楽しんでもらえれば」と来館を呼びかける。
開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。観覧料は1,000円(高校・大学生は800円、中学生以下無料)。11月9日まで。