飲酒交流会「グリーンドリンクス」が10月21日、秋田市大町の飲食店で開かれ、秋田県知事を含む市民が交流を深めた。
2007(平成19)年6月から月1回ペースで開くオープン形式の市民交流会。市内飲食店などを回りながら、さまざまなテーマを設けて開き、これまでに延べ3000人以上が交流した。
155回目を数える今回のテーマは「老若男女が幸せに暮らせる地域とは」。現在76歳の佐竹敬久秋田県知事も初めて出席し、会社員や大学生、起業家、歯科医師、県職員ら定員を超える約30人と議論を楽しんだ。
佐竹知事は、秋田市に今春移住したという関東出身の女性に「ありがとう」と声をかけるなどしながら、高齢化が進む地域における公共交通やインフラのあり方などについて意見を交わした。「秋田が食と水を大切にする限り、日本が滅びても秋田は生き残る」と、独自の言い回しで農業施策の重要性を強調。首都圏の住宅や通勤事情に話がおよぶと、歯に衣(きぬ)着せぬ「佐竹節」で会場を沸かせた。参加者からは「言葉を飾らないので好感度が高い」「発言の奥に地域への愛情がある」などの声が聞かれた。
交流会を主宰する秋田県議会議員の武内伸文さんは「人の話に耳を傾けること、前向きな話だけすること、多くの人と交わることを参加条件に開く当交流会。知事を交えながらも肩書や立場を超えて、未来志向の議論を通じた交流ができたのでは」と振り返る。