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秋田美大の「地域考」プログラムが開講 7都府県の9人が秋田市内に滞在

秋田公立美術大学(秋田市新屋大川町)のワークショッププログラムで古道具を解説する生活文化財収集家の油谷滿夫(みちお)さん

秋田公立美術大学(秋田市新屋大川町)のワークショッププログラムで古道具を解説する生活文化財収集家の油谷滿夫(みちお)さん

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 秋田公立美術大学(秋田市新屋大川町)の受講生公募型「地域考」プログラムが1月8日、秋田市内で始まった。

秋田公立美術大学のプログラムの題材になる古道具

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 同大学大学院複合芸術科が、2021年から秋田県と他県の2地域で夏期と冬期に分けて展開するワークショッププログラム「AKIBI複合芸術ピクニック」。今年度は、公募で選ばれた秋田・京都・東京・山形・岡山・香川・沖縄の7都府県の受講生10人が、昨年9月に京都府京丹後市で開かれた夏編に続き、秋田市で冬編に取り組む。

 テーマは「デザイン的思考を育む」こと。道具の歴史や意味などに関するリサーチ活動から得られた情報を基に現代美術的な問題を提起し、受講生が独自の解釈を加えるデザイン的プロセスを通じて「物語」を作り上げることを課題に開く。

 国際教養大学(雄和椿川)を会場に開かれた冬編の開講初日。50万点におよぶ生活文化財の収集家として知られる秋田市在住の油谷滿夫(みちお)さんを講師に招き、主に戦前の農村で使われていた農具や装身具、木製や金属製の民具など約60点の油谷さんのコレクションを教室に展示。道具が使われた時代背景や地域事情などについて、ユーモアを交えながら解説する油谷さんの講話に、受講生は興味深そうに耳を傾けた。

 10人のうち9人の受講生が15日まで市内に滞在し、同プログラムのディレクターを務める京都工芸繊維大学(京都市)の特命教授ジュリア・カセムさんや、同大学院教授でアーティストの岩井成昭さんと建築家の岸健太さんら専門家の指導や助言を受けながら、成果物として「物語」の創作に臨む。

 成果物は14日、秋田市文化創造館(千秋明徳町)で発表予定。開催時間は13時~16時。入場無料。

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