秋田経済新聞の2020年PV(ページビュー)ランキング1位は、秋田市の菓子会社が販売する「アマビエの練り切り」の紹介記事が輝いた。
ランキングは今年1月から12月11日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 秋田で妖怪「アマビエ」和菓子が人気に 新型コロナ終息願い(4/13)
2. 秋田で「菅どら」発売へ 新総理誕生期待で「号外」も(9/10)
3. 秋田に讃岐うどん専門店 女性店主が閉店うどん店名を引継ぎ(6/8)
4. 秋田で菅新総裁の菓子が続々 どら焼きに続き「練り切り」も(9/14)
5. 秋田駅前で「河辺ドライブイン」がランチ営業 限定メニューも(10/2)
6. 「ガンダム、住宅地に立つ」 秋田の会社員が模型を制作、高さ3.6メートル(11/26)
7. 秋田・八橋にラーメン「シロクロ」 化学調味料使わぬスープにこだわり(12/2)
8. 秋田にナポリピザ専門店「ゼッキーニ」 本場の食材にこだわり(2/21)
9. 秋田・新型コロナ対策で対応さまざま 飲食店・宿泊施設は営業に苦慮(3/10)
10. 秋田のヒーロー会社が手作り用マスク生地を配布 造形素材応用で(4/8)
疫病を鎮めると伝えられる江戸時代の妖怪「アマビエ」。コロナ禍で話題になった4月、秋田市の菓子会社に勤める女性菓子職人のアイデアから練り切りを商品化した(1位)。妖怪ながら、かわいらしく繊細な出来栄えで、1日に200個ほど手作りする同商品は、連日完売する人気商品になった。その後、全国の菓子店が同様の商品を販売する広がりを見せた。
新型コロナウイルス感染症関連記事が多く占める中、初めての秋田県出身総理大臣の誕生に沸いた県内では、菅義偉首相にあやかった商品が続々と発売される(4位)など注目を集めた。中でも、秋田市内の菓子会社が発売したどら焼き「菅どら」(2位)は、内閣総理大臣を決める国会の議決前に「号外」と銘打つチラシで発売を告知。菅首相の似顔絵をイラスト化した焼き印を発注したり、首相の出身地の原料を使ったりする商品開発のスピード感が際立った。
感染症拡大の影響を大きく受けた飲食店では、前店主の営業を引き継ぎながら新店を構えた女性店主のうどん店(3位)や、夜間の来店客が減る中、ランチ需要を掘り起こすドライブイン(5位)、化学調味料を使わないことにこだわるラーメン店(7位)、本格的なナポリピザの新店(8位)など、コロナ禍にあっても積極的な出店に注目が集まった。
新型コロナ関連記事では、さまざまな業種の新型コロナ対応を扱った記事(9位)や、ご当地ヒーロー会社が、ヒーローのスーツに使う生地をマスク生地として無償配布することを紹介した記事(10位)が上位にランクイン。
横浜市で「動く実物大ガンダム」プロジェクトが進められる中、市内の会社員が手作りした高さ3.6メートルの「巨大ガンダム」を紹介した記事は、11月下旬の掲載ながら6位に入った。
コロナ禍において、例年以上に、時機を得たスピード感ある取り組みに耳目が集まる傾向が見られた。