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秋田でコロナ禍と地域テーマにオンライン講座 県内外から25人参加

オンライン講座「水曜日の地域考」パソコン画面。講師の三浦展さん(画面右上)、モデレーターの岸健太さん(画面中段)

オンライン講座「水曜日の地域考」パソコン画面。講師の三浦展さん(画面右上)、モデレーターの岸健太さん(画面中段)

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 社会デザイン研究者の三浦展さんを講師に招いた、秋田公立美術大学(秋田市新屋大川町)の市民向け講座が9月30日に開かれ、高校生から社会人まで県内外の25人がオンラインで受講した。

 同大学が展開する「AKIBI複合芸術プラクティスー旅する地域考 alternative」事業の一環として毎週水曜、市民向けに開く講座「水曜日の地域考」の2回目。

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 マーケティング情報誌編集長や大手シンクタンク研究員などを経て、現在、新しい時代の予測や社会デザインの提案などに取り組み、6月に「コロナが加速する格差消費」(朝日新書)を出版した三浦さんが、コロナ禍と社会などについて講義した。

 三浦さんは、2011(平成23)年の東日本大震災後、個人の所有を前提とする消費から共有に変化したことに加え、コロナ禍により、都心に集中する傾向にあった都内人口の郊外化が進んでいることなど、大きな出来事をきっかけに社会の仕組みが変化しやすいことを指摘。首都圏の人口分布を題材に郊外化の特徴や問題点などを示しながら、子育て世代が住みやすいことや高齢者が働きたくなること、在宅勤務がしやすいこと、知識・経験・能力・空間など地域住民の持つ資源を共有できること、夜間の娯楽が必要であることなど、これからの郊外のあるべき姿などを提示した。

 講義の後半の質疑には、多くの聴講者が積極的に参加。三浦さんは、聴講者の質問に答える形で、コロナ禍の収束後の社会について「都内の人口が元に戻ることは難しく、一部の地域を除けば、地方の状況も楽観できない」と予測。「(首都圏の郊外に比べ)地方においては、多様性のある人々を受け入れる態勢が追いついていないこと」などを指摘しながら、出身地や居住地と異なる地方で新たな取り組みに関わる場合、「地域の実情に合わせながら、問題意識を持つ人とつながることや、自身が主体となって声を上げること」の必要性などをアドバイスした。

 講座でモデレーターを務めた同大学大学院の岸健太教授は「抽象的・概念的になりがちなテーマであるところ、地域への介入のあり方などについて、これからの地域に関わる上で多くの手掛かりを得ることができた」とまとめた。

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