シマンテック・コーポレーション(東京都港区)は2月23日、インターネットユーザーを対象に昨年10月実施した「インターネット利用時の防犯意識と実態」の調査結果を公表し、秋田県民は「全国的に見てネット上の衝動的な言動が多い」と注意を呼び掛けている。
県民別のインターネット利用時の防犯意識調査を行った「シマンテック」
47都道府県から各100人、男女50人ずつ計4,700 人を対象に、インターネット犯罪の被害に遭わないための日常生活における防犯意識やインターネット利用の実態・意識などを、「県民性」と関連付けて実施した同調査。調査結果をもとに、地域性を生かしたマーケティング戦略を研究する矢野新一さんが「県民性」との関連性を分析し、「衝動的な言動が多い」秋田県民と「好奇心が旺盛で流行りものに飛びつく」香川県民がインターネット犯罪に遭う可能性が最も高い県民と結論付けた。
「電子メールでの勧誘メールを開けてしまう」「SNS サイトの登録リクエストへの承諾をする」などのアンケート項目では、秋田県民が全国平均の9~9.9%を大きく上回る15~17%といずれも全国2位だったほか、「電子メールアドレスやログイン情報を教える」との回答も全国平均の7.6%を上回る10%で3位。一方、インターネットセキュリティーソフトの導入率は全国平均を下回った。
矢野さんは「秋田は歴史的に米所として物資が豊かで、『明日の蓄え』を比較的気にしなくても良かったという背景があったためか、他県に比べると『衝動的』『見栄っ張り』『新しいもの好き』という性格が強い」とし、「かつては『秋田の着倒れ、食い倒れ』とも言われたように、消費性向が高く、流行にも敏感。特に男性は、口数の少ない生真面目な照れ屋が多く、人に対して『ノー』を言えず初対面では気を遣う反面、インターネット上では警戒心が薄くなり、衝動的になる傾向がある」と分析する。
一方、防犯意識が高くインターネット犯罪の被害に最も遭いにくいのは、慎重で消極的な気質を持つ「奈良県民」と分析。「奈良県民の堅実性と情報収集に長けた県民性は、インターネット犯罪から身を守るための重要な要素」(同)と分析する。