秋田市御所野の国指定史跡「地蔵田遺跡」の出土品展が現在、市の公共施設「子育て・学び・文化サテライト」(秋田市中通2)で開かれている。
展示するのは、「弥生っ子村」の愛称で親しまれる「地蔵田遺跡」(御所野3)から発掘された弥生時代のものと見られる出土品。九州北部の文化的影響が見られる遠賀川系の「土器ひつぎ」や、もみ殻を扱った様子がうかがえる「籾圧痕(もみあっこん)土器片」、儀式などで使ったと考えられる土偶など33点を展示する。
旧石器・縄文・弥生時代の複合遺跡で、全国で初めて「木柵で囲まれた」弥生時代前期(約2200年前)の集落跡が発掘されたことから注目を集めている同遺跡。
秋田市教育委員会の神田和彦さんは「日頃は、一般公開していない貴重な出土品も展示した。同遺跡で営まれていた生活や習俗が伝わるようディスプレーにも工夫を施したので、秋田の弥生時代に触れていただければ」と来場を呼び掛ける。
会場を訪れた男性は「身近な場所で発掘された遺物が興味深い」と話していた。
開場時間は10時~20時。3月20日まで。
2月3日には同会場で、展示品の解説や学術的価値などについてギャラリートークも行う。問い合わせは同教育委員会文化振興室(TEL 018-866-2246)まで。