秋田県美郷町在住のデザイナー渋谷和之さんの個展「視線の解像度」が現在、秋田市のアートスペース「ココラボラトリー」(秋田市大町3、TEL 018-866-1559)で開催されている。
カレンダー、封筒、レシート、空き缶、紙袋など身近な日常生活用品を中心に独自の視点で制作した作品を展示する同展。東京・中目黒のギャラリーを皮切りに、これまでに美郷町や大仙市でも同コンセプトの展示会を行ってきた。渋谷さんがこの3年間で考案したユニークなデザイン作品は約200点。「ゴミになるものは作らない」と、デザインの必要性を軸に厳選してデザイン・制作した16点を展示する。
「日付をクイズ形式で表記した日めくりカレンダー」「手紙を開封する喜びを何度も楽しめるマトリョーシカ式手紙セット」「箱部分をメモスペースとして最適化したティシュボックス」「蹴られることを前提にサッカーボール柄にデザインされた缶」など、作品はいずれもユニークなものばかり。
渋谷さんは「デザインには必要性の視点が重要。多くの人に届くデザインの制作を心がけたい」と話す。「粘着テープを使ったクリーナー作品などは、粘着部分のデザインを考えると、家庭内で親子のコミュニケーションを生むこともできる。デザインにはいい意味での非効率性も大切」とも。
営業時間は11時~20時(11日・13日は17時まで)。入場無料。12月13日まで。