食品製造販売を手掛けるエムアンドエム(秋田市大町3)は3月31日、秋田県産「あきたこまち」のイギリスに向けた本格輸出を始めた。
出荷先は、食品スーパーや日本食レストランをロンドン市内で手掛ける食品卸小売業者。出荷するのは北秋田市産「あきたこまち」で、これまでにも乾燥納豆や漬物などの取引はあったが、コンテナ単位・約14.4トンというまとまった量の県産品を輸出するのは初めて。
1999年ごろから海外に販路を求め、これまでに中国や東南アジア、欧米諸国など約18カ国との取引実績を持つ同社。「あきたこまち」の商談は5年ほど前から、同社・佐々木正光社長が年に数回渡航して進めてきた。昨年、ニューヨークの日本食レストランに「あきたこまち」約150キロを試験的に販売し、好評だったことなどを受け、ロンドンの食品関連会社との商談がまとまった。
佐々木社長は「商品を評価するのはあくまでユーザーだが、100トンの出荷が目標」とし、「海外取引では、秋田米とか新潟米とかいう比較よりも、もっと大きな枠で『日本文化』としてPRすることの方が重要」と話す。
ロンドンで販売する「あきたこまち」は1キロ、3キロ、5キロの3種。専用パッケージデザインで、価格は1キロ当たり1,500~2,000円を予定。
5月上旬から、ロンドン市内のスーパーなどで販売する。