秋田の「子ども図書館」、再開へ向けた活動広がる-子育て支援を期待

約90人がクリスマス用飾りの工作を楽しんだ「工作の時間」。子どもより夢中になる母親の姿も

約90人がクリスマス用飾りの工作を楽しんだ「工作の時間」。子どもより夢中になる母親の姿も

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 10月に閉館した「子ども図書館」(元イトーヨーカドー秋田店内)の利用者らによる同館再開へ向けた活動が活発化している。

サンタクロースに扮(ふん)して子どもと接する童話屋・田中社長

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 同館は、童話屋(東京都杉並区)が全国のイトーヨーカドー数店舗で受託運営する児童書専門の図書館。秋田店は、1980年の開館以来、親子二代にわたる利用者もいるなど多くの利用者に親しまれてきたが、市中心部の買い物客の減少などを理由に10月26日に閉館した。

 「秋田市中心部には子どもが大きな声を出してのびのび遊べる場所が必要」(利用者の平井さん)と、同館の継続を応援するブログを立ち上げたところ、口コミで応援の輪が広がり、同館の司書だった田丸美穂さんを慕う母親や絵本作家など10人が「子ども図書館応援団」を結成。

 先月、田丸さんを招き「絵本の時間」を開いたところ、70人を超える参加者が集まった。これまで同館で毎月開催していた「工作の時間」も復活させようと12月14日に開いた会には、サンタクロースに扮(ふん)した童話屋の田中社長も駆け付け、大人・子ども合わせて90人ほどがクリスマス用飾りの工作を楽しんだ。

 同館に23年間勤務した山崎さんは「8年前にも閉館が検討されたことがあるが、数千人の署名が集まって存続できた。同館の利用者が減ったというよりも、市中心部の買い物客が減っている駅前全体の問題では」と話す。

 同地区には児童図書を扱う市立図書館などもあるが、同会代表の遠藤さんは「公的な図書館では、子どもが自由に走り回ったり、司書とコミュニケーションをとったりしながら学ぶのが難しい」とし、「今は急場しのぎで場所を転々としているが、子どもが成長するチャンスは一生に一度だけ。私自身の子ども時代を振り返ってみても同館は必要」と存続の必要性を訴える。

 同館の蔵書約1万冊の引き受け先も探しているが、「単に蔵書を引き受けてくれる場所を探しているわけではなく、あくまで子どもたちが田丸さんと遊びながら学べる場を探している」(同)とも。

 次回の「絵本の時間」は1月11日、「こころん」(秋田市泉北2)で開催する。開催時間は14時30分~15時30分。

 問い合わせはブログから。

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