秋田県内で市民活動などに取り組む団体向け寄付金の贈呈式が12月10日、秋田県庁で行われた。
社会貢献活動などに取り組む市民団体に資金支援する認定NPO法人「あきたスギッチファンド」(秋田市上北手荒巻)が、県と包括連携協定を結ぶ企業に寄付を募り、SDGs関連事業などへ資金支援する取り組みは、2021年の開始から5年目を迎えた。
今年は、環境保全や防災啓発、育児や高齢者支援、ITを活用した地域活性化活動などに取り組む秋田市や由利本荘市、大館市などの団体の8事業を採択。「伊徳」「NTT東日本」「損害保険ジャパン」「第一生命保険」「ダイドードリンコ」「日本生命保険」「阪急交通社」「明治安田生命保険」の8社が、同NPOを通じて、それぞれ10万円~20万円を支援する。
企業担当者ら約30人が出席した贈呈式で、鈴木健太秋田県知事は「過去最大となる8社からの支援に感謝したい。採択事業は県の施策にも直結している。官民で地域課題の解決へ向けた取り組みを進められれば」とあいさつ。
環境保全活動などに取り組むNPO法人「おのばホタル会」(御野場5)を支援した、スーパー「伊徳」(本社=大館市)総務部長の佐藤長之さんは「当社も環境に配慮した活動に取り組んでいるが、地域活動の幅を広げたい思いから支援を決めた。ホタルの生息環境や水質環境の保全に役立ててもらえれば」と支援先に期待を寄せる。
同NPO副理事長の越前貞久さんは「企業の皆さんから、営利事業だけではなく、より良い地域へとの熱い声を聞くことができてうれしい。私たちも寄付を配分して終わるのではなく、それぞれの団体と伴走しながら、さまざまな課題の解決につなげていきたい」と話す。