
アートスペース「ココラボラトリー」(秋田市大町3)の20周年記念プロジェクト「言葉と体」展が8月9日に始まった。
2005(平成17)年5月、グラフィックデザイナーの後藤仁さんとギャラリストの笹尾千草さんが、旭川沿いの飲食街・川反(かわばた)に開設したギャラリー。美術家や写真家、音楽家、舞踏家などのアーティストが、同エリアの飲食店や屋外スペースなどを会場に作品展や公演を繰り広げる20周年記念プロジェクトを企画した。テーマは「旭川沿いのまち」。「言葉の展」と「体の公演」と題する企画を中心に8つのイベントを展開する。秋田経済新聞などが後援。
9日、音楽を軸に表現活動に取り組む秋田市在住のMikieさんとギタリストの本間貴士さん、日本舞踊を生かした表現活動に取り組む花柳仲登嗣さん、旧式の家電などを使う演奏活動に取り組む「エレクトロニコス・ファンタスティコス! 秋田Orchest-Lab」の4組が、大町・中通・千秋明徳町のカフェやバー、うどん店など4店で演奏を披露。
15日からは、後藤さんと鉛筆や木炭で絵を描く素描(そびょう)作品や詩の創作に取り組む伊藤洋子さん、フォトグラファーの三輪卓護さんが、同ギャラリーの入る「川反中央ビル」内アートスペースと工房、カフェを会場に「言葉の展」を開く。バー「ROOM巣」(大町6)と和菓子店「博進堂」(旭南2)、「喫茶WAI」(同)で出張展示も行う。
「あきた芸術劇場ミルハス」(千秋明徳町)で今月30日に開催予定の舞台「体の公演」には、オランダを拠点に活動する秋田市出身のダンサーYOSHITAKAさんと複合的な表現活動に取り組む5人組「BAZAR(バザール)」、Mikieさんの3組が出演を予定。「文化芸術の場」を題材にトークイベントも予定する。
同アートスペース代表の後藤さんは「美術館から離れたところで美術に触れられる施設として開設した当アートスペース。秋田で表現活動に取り組む皆さんに支えられて続けることができた」と20年を振り返る。「多様な『言葉』と『体』の表現が日常に交差するよう、まちの空間そのものを会場に見立てて企画したプロジェクト。皆さんに行動範囲を少しだけ広げてもらいながら、まちを知るきっかけにつなげてもらえれば」と来場を呼びかける。
営業時間は11時~18時。月曜・火曜定休。今月24日まで。入場無料。「体の公演」の開演時間は1部=11時、2部=15時。入場料は、前売り3,000円(当日3,500円)。大学生以下無料。