食品類の家庭向け需要の掘り起こしへ向けて、現在、秋田市内の飲食店などが、さまざまな工夫を凝らしている。
家庭の「豆腐パーティー」用途を提案する5~10人分の寄せ豆腐
秋田県産大豆リュウホウを原料に使う寄せ豆腐を予約販売する臨海食品協業組合(秋田市飯島字砂田)は4月、家庭の「豆腐パーティー」用途などを見込み、持ち帰り商品のラインアップに、寄せ豆腐の「メガ盛り(1.2キロ)」「ギガ盛り(2キロ)」を追加。桶に入れて、同社工場で直売する。秋田市と潟上市の一部地域を対象に宅配にも応じる。
秋田では珍しい生ラムを使うジンギスカン専門店「ラムだっちゃ」(山王1)は、タレで漬け込んだラム肉の冷凍パックやラム肉が原料のソーセージ、ラムカレーなどの加工食品を積極的に開発。食料品スーパーや道の駅などで扱うほか、通販に対応する。「ラムサンド」「ラム丼」「ラム焼き肉弁当」などのテークアウトメニューも用意し、キッチンカーで各所を回るなどしながら、店舗外需要の掘り起こしに取り組む。
地ビール醸造所「あくら」(大町1)は、コロナ禍により休業中の直営のビアレストラン・プラッツの一部を改装し、直売所「ブルワリーショップ」を設けて、同社人気商品「さくら酵母ビール」「インペリアルIPA」などをテークアウト向け専用容器グラウラーに入れて販売する。クラフトビールの瓶詰め商品も11種類に拡充するなどして、通販にも力を入れる。
昨年、県内でいち早くグラウラーの取り扱いを始めたあくら醸造長の長谷川信さんは「専用容器で買い求めいただくリピーターのお客さまも増えた。外食が難しい状況の中、おいしいビールで食卓に豊かさと幸せをお届けできるよう頑張っている。皆さまに利用いだければ」と呼び掛ける。