秋田県三種町の松庵寺住職でミュージシャンの渡邊英心さんが制作した動画が現在、国内外から多くの共感メッセージが寄せらるなど注目を集めている。
「当たり前の日常こそがありがたい」と話す松庵寺住職の渡邊英心さん
南米の寺院で修業したキャリアを持ち、「仏教的ラテンバンド」を標榜するレゲエバンドなどで音楽活動に取り組む英心さん。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて社会に不安が広がる中、「世間が混乱していたり、心がざわついたりするときにこそ、お日様と共にほほえみ、小鳥のさえずりに耳を傾けるような穏やかな瞬間が必要」との思いを込め、「携帯用印金木魚」「数珠」「大木魚」「祈祷(きとう)太鼓」「懺法(せんぼう)太鼓」の5種類の仏具とギターを使い、伝説的レゲエミュージシャン、ボブ・マーリーの名曲「スリー・リトル・バーズ」を一人で演奏。楽器ごとに撮影した6本の動画を重ね合わせて1分の動画を制作した。妻の彩野さんが撮影に協力し、長男の太心君も出演した。
「だいじょう仏教!」とのコメントを添えて4月22日、複数のSNSに投稿したところ、英心さんが「(同曲の歌詞は)禅の教える世界観と同じ」と評するメッセージや動画のアイデアが共感を呼び、投稿に寄せられた「いいね!」やシェア、リツイートなどは合わせて16万件以上。再生回数は、3日ほどで計200万回に及ぶ。国内外から、さまざまな言語で寄せられたコメントは、これまでに1100件を超える。
「この世は『色即是空 空即是色』。いずれ騒ぎも落ち着く。当たり前の日常こそがありがたい。この経験をエネルギーにして、足下をしっかり見つめて、前に進んできれば」と英心さん。
動画は、英心さんの「ツイッター」「フェイスブック」「インスタグラム」で観ることができる。