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秋田美大が合宿型ワークショップ 9人が「鹿角を掘る」プロセス共有

鹿角市内を流れる大湯川で「ストーンサークル」がモチーフの作品を発表するワークショップ参加者

鹿角市内を流れる大湯川で「ストーンサークル」がモチーフの作品を発表するワークショップ参加者

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 秋田公立美術大学(秋田市新屋大川町)が8月上旬、移動しながら行う合宿型ワークショップ「旅する地域考」を鹿角市・小坂町エリアで行った。

儀式を模したパフォーマンスを披露する参加者

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 地域リサーチ活動などの実習を通じ、アートマネジメントができる人材の育成などを目的に、県内の特定地域を回りながら行うワークショップ。同大学が「AKIBI複合芸術プラクティス 旅する地域考」と銘打ち、参加者を「旅人」になぞらえ、昨年から夏期と冬期に分けて展開する。

 3回目を数える今夏は、同大学教授でアーティストの岩井成昭さんがプロジェクトを統括を務め、かつて鉱山で栄えた同エリアを舞台に「辺境を掘る」を題し、8月1日から9泊10日の日程で行った。

 大学生や社会人ら県内外から公募で集まった10~30代までの9人の「旅人」は、さまざまな表現分野で活躍する国内外のアーティストのレクチャーを受けるなどしながら、地勢や地質などをキーワードに地域を観察したり、地域の歴史や風習、伝説などについて住民に取材したりするなど「掘る」作業を通じたアウトプットに取り組んだ。

 最終日の10日、参加者は、市内を流れる大湯川や住宅地の広場、神社、宿泊施設などを回りながら、身体や言葉、紙片、映像、音声など思い思いの手法を使い成果を発表。立ち会った岩井さんと建築家の岸健太さんの考察や助言を受けるなどして、制作プロセスや成果を検証した。

 岩井さんは「制作のプロセスを他人に見せることは一般に行わないが、同じ体験をしながらも異なるアウトプットにいたったプロセスを参加者同士で共有したり、追体験の機会を与え合ったりすることは、合宿形式のワークショップでしかできない。参加した皆さんは、これからの取り組みにつながる経験を得られたのでは」と振り返る。

 次回は、今冬の開催を予定する。

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