秋田市出身でドイツ・ベルリン在住の画家・石塚智寿(ともひさ)さんの個展「記憶に宿る風景」展が現在、アトリオン(秋田市中通2)で開かれている。
12歳で父親を事故で亡くしたことから「死と生」について深く考えるようになった石塚さん。茨城県内の大学在学中、アメリカ人画家「ジャン・ミシェル・バスキア」の画集に出会ったことをきっかけに、「生きること、死ぬことを実感しながら取り組むことができる」と、画家を志した。卒業後に上京、2010年8月からはドイツ・ベルリンに移住して制作活動に取り組む。
「自分の生まれ育った風景」の作品制作をテーマに5月に帰省し、幼少期の記憶に残る風景や母校の「秋田高校」「下北手中学校」校舎など、下北手・手形地区を中心に回りながら描いたアクリル画8点とスケッチ13点を展示する。
「東京やドイツで故郷を語ることができる人々に多く出会う中、地元のことを説明できない自分がいた」と石塚さん。「生まれ育った地域のほか、県内を広く見て回りながら新たな気付きを得ることができた」と話す。
開催時間は10時~20時(最終日は17時まで)。入場無料。8月23日まで。