秋田県庁本庁舎前(秋田市山王4)に11月13日、秋田県立鷹巣技術専門校(北秋田市)の生徒が製作した木製ボディーの自動車が展示された。
同車の製作は、今春、同校の校舎が秋田杉で改築されたことを記念し、「当校らしい面白いものを」(小松司校長)と技術教育の一環として企画。「県の財政事情から、ほぼ予算ゼロの状況だった」(同)ため、近隣のゴルフ場から譲り受けた廃棄直前のゴルフカートをベースに同校の自動車整備科と建築機械運転科の生徒がレストアを担当。その後、建築工芸科の生徒が秋田杉でボディーの造形を行う「流れ作業」で製作した。
同車のモデル車種は、「ハコスカ」の愛称で人気の旧型「日産スカイラインGT-R」。ボンネットの微妙な曲線やマフラーを曲げわっぱの技術で再現し、リアスポイラーや今では珍しくなったフェンダーミラーも秋田杉で製作。同車種の特徴の4灯式ヘッドライトや角型テールランプも搭載した。
小松校長は「モデル車種の選定やボンネットの先端に付ける秋田県のマークを模(かたど)ったマスコットも生徒たちのアイディア。生徒たちが細部までよく作った」と話す。
全長3,600ミリ、全幅1,300ミリ。排気量は350cc、時速は約20キロ。4人乗り。公道を走ることはできない。
展示は今日までだが、同校に申し込めば校内で体験乗車ができる。