能代市二ツ井町に昭和初期から伝わるイチゴ味の氷菓「ジャップ」が、イトーヨーカドー秋田店(秋田市中通2、TEL 018-832-1151)で開催中の「秋田県北地域大物産展」で、初日から200個以上を売り上げる人気商品となっている。
同商品は、昭和の初めから能代市二ツ井町で販売されているシャーベット状の氷菓で、1970年代に製造が中止されたが、同町の三國統也商店(能代市、TEL 0185-73-2221)の三國康彦社長が「子どものころから食べていた『ジャップ』をもう一度食べたい」と復活させたもの。原材料は、水や砂糖、蜂蜜、香料などだが、独特のなめらかな食感の本来の味を再現するため「かつて『ジャップ』を売っていたおばあさんを何度も訪ねた」(同)など研究を重ね、「企業秘密ともいえる調合や製造工程によって復刻できた」(同)という。
同町の小売店では「夏には行列ができる。上京した息子に送るため20~30個をまとめ買いするお客様もいる」(同)ほどの人気商品で、同町の3店舗でソフトクリームのようにスプーンでそのまま食べられる状態でも販売するが、物産展などでは冷凍保存ができるカップ入りで販売。イトーヨーカドー秋田店の石川さんは「各地の名産品を気軽に購入できると多くのお客さまに来店いただいているが、ジャップは懐かしいと遠方からのご来店もある」という。商品名「ジャップ」の由来は「シャーベット状の氷菓を半解凍し、『ジャブジャブ』になる寸前がおいしい」(同)ことから名付けられたもので、正式な商品名はカタカナで表記するが、「やわらかな氷菓をイメージしながらも、日本人を蔑視する英語のスラングとの混同を避けるため、全国販売するカップはひらがな表記する」(同)という。
三國社長は「二ツ井町出身の大人で、『ジャップ』を知らない人はいない。皆さん懐かしいと喜んでくれている」とし、「この町を出ていった人も多いが、故郷に忘れられない食べ物があれば、きっとまた帰って来る。カップの『じゃっぷ』もおいしいが、町に戻って『生ジャップ』を食べてもらいたい」と期待を寄せる。
「カップ」のラインアップは、イチゴ味の「ジャップ」(120円)、コンスデンスミルク入り「ミルクジャップ」(170円)、ソフトクリーム付き「ソフトジャップ」(210円)の3種類。同物産展は今月13日まで。
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