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フランス人「日本酒党」が秋田で酒蔵巡り-熟成古酒などを高評価

秋田県内の酒蔵を巡ったユエ・シルヴァンさん(右から2人目)と金紋秋田酒造の佐々木孝社長(右)

秋田県内の酒蔵を巡ったユエ・シルヴァンさん(右から2人目)と金紋秋田酒造の佐々木孝社長(右)

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 フランスで日本酒の普及活動などに取り組むフランス人のユエ・シルヴァンさんが12月4日・5日、秋田県内の酒蔵を回った。

フランスで日本酒の普及活動に取り組むユエ・シルヴァンさん

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 日本酒ファンやバイヤーなど1400人以上が集まる日本酒イベント「サロン・ド・サケ」を主宰するなど、フランス国内で日本酒の普及活動に取り組むシルヴァンさん。現地で県内の酒造会社が作る熟成古酒に出会ったことをきっかけに秋田を訪れた。

 見学した酒蔵は、金紋秋田酒造(大仙市)、栗林酒造店(美郷町)、秋田醸造(秋田市楢山登町)、新政酒造(大町6)、小玉醸造(潟上市)の5社。

 「ゆきの美人」などの銘柄で知られる秋田醸造の小林忠彦社長は「海外からのオファーも少なくないが、輸出まで手が回らないのが現状」としながら、近代的な製造設備を備える同社社内を案内。新政酒造の佐藤祐輔社長は同社経営のエピソードも交えながら、酵母の種類や日本酒の製造工程などについて紹介した。

 「バラエティーに富んでいることが日本酒の魅力。中でもチーズやフォアグラによく合う熟成古酒は、フランスの消費者にとってワインと日本酒の架け橋になるのでは」とシルヴァンさん。熟成古酒を製造する金紋秋田酒造の佐々木孝社長は「日本酒に対する関心は欧州のほかアジア各国でも高まっている。積極的な海外展開につなげられれば」と応えた。

 「寒冷な気候などの地域性のためか、秋田の銘柄はバランスのいいものが多い。秋田の皆さんの人柄のよう」とシルヴァンさん。「フランスでは日本料理がブーム。食材と合わせて秋田の日本酒を紹介できれば」と来訪を振り返った。

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