秋田県華道連盟(TEL 018-865-2411)は12月1日と2日、県内遺跡から発掘された縄文式土器などを花器に使用した「生け花」の展覧会を、秋田県立美術館(秋田市千秋明徳町、TEL 018-834-3050)で行った。
同展は「文化財はガラスケースの中に入れて見るだけのものではなく、実際に手にとることも、理解するためには大切」(担当者)との起案から、県文化財保護室(TEL 018-860-5190)が「秋田活き活き!文化財フェスタ」に合わせて企画したもの。
生け花作品に使用した花器は、縄文式土器が発掘される大館市の「池内遺跡」、奈良・平安時代の須恵器が発掘される平鹿町の「竹原窯跡」、中世陶器が発掘される雄勝町の「館堀城跡」など県内の遺跡10カ所から発掘された約200点の中から、池坊、草月流、清栄流、竹青華道会など同華道連盟19流派のメンバーがセレクトを行い、割れた状態の土器を使った斬新な作品など晩秋や初冬をモチーフにした20作品を展示した。
参加者からは「土器に生けるのは初めての経験。今までにない新鮮な気持ちで華道に向き合えた」「5千年前の古代の人が使っていたと思うと、時空を超えたスケールを感じた」「普段とは違ったイメージをもって何日も考えた」などの声が聞かれた。
同室の大野憲司室長は「私自身花が好きなことから職場では一輪挿しに飾っているが、プロが生ける作品に興味があって企画したところ、華道連盟の皆さんと息が合った」と話し、「花は人の気持ちをやわらげる。今後も展示会を開催していければ」と展望を語った。
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