全国最速で高齢化が進む秋田県内で現在、「中年」がキーワードの活動が活発化している。

秋田市内のグループが開いた「中年の主張」会場の様子

　急速に進む高齢化が地域課題として取りざたされる中、近年、「若者」による地域活性化活動などの取り組みが注目されてきた。一方で、フェイスブックやツイッターなどSNSを媒介に、これまで目立たなかった40代前後の「中年」が中心のコミュニティーも活発化。

　飲食店などの情報交換会やさまざまな分野の勉強会など、参加者はいずれも30～40代が中心。昨年には、「現在の人口構成からは『中年』も若者」と40代前後のIT関連会社経営者ら4人が「秋田中年会議所」を立ち上げ、1月には地元で活動する社会活動家らをゲストに招いたトークイベント「中年の主張」も開いた。

　これに合わせるように4月下旬、市内の製パン会社「たけや製パン」（川尻町）が同社のロングセラー商品「学生調理」のバリエーションとなる「中年調理」の発売を予定する。

　秋田中年会議所のメンバーでウェブ制作会社経営の小林秀樹さんは「上には団塊の世代、下には元気な若者世代がいる。風邪は治りにくくなったし、二日酔いも抜けにくくなったが（笑）、やるしかないのが私たちの世代。中年の踏ん張りどころ」と力を込める。