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秋田で美術家らが「東北を開く神話」展-秋田県立美術館

展覧会「東北を開く神話 第1章・鴻池朋子と40組の作家が謎の呪文で秋田の古層を発掘する」会場の様子

展覧会「東北を開く神話 第1章・鴻池朋子と40組の作家が謎の呪文で秋田の古層を発掘する」会場の様子

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 秋田出身の美術家・鴻池朋子さんと県内在住作家らの展覧会「東北を開く神話 第1章・鴻池朋子と40組の作家が謎の呪文で秋田の古層を発掘する」が1月18日、秋田県立美術館(秋田市千秋明徳町)で始まった。

秋田市出身の美術家・鴻池朋子さんの作品「アースベイビー」

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 地元の文化活動の活性化などを目的に県が主催する「あきたアートプロジェクト~アートによるにぎわいづくり」の一環として企画された同展。

 鴻池さんとゲームプランナーの大山功一さんが、秋田の「地名」「民話」「伝説」「方言」などを記載した5枚組カード約150枚を制作し、40組49人の地元クリエーターらがカードをランダムに組み合わせて作った「ストーリー」を基に立体造形作品や絵画、映像作品などを制作。鴻池さんの代表作「アースベイビー」と共に同館美術ホール全体を「新しい秋田の地図」に見立ててレイアウトした。来館者も出品者と同じ「カード」を引いてから入場する。

 同展担当者は「地域の再発見といっても、既定の枠組みの中で気づくことは難しい。カードゲームを通じて地元のイメージをいったん解体したところから地域を考える試み」とし、「秋田の旅人になったつもりで、皆さんに新たな神話の世界を楽しんでもらえれば」と来場を呼び掛ける。「美術界の第一線で活躍する鴻池さんとの交流を通じて展覧会を開くことができたのは、地元の作家にとっても貴重な体験。美術家としてではなく生活者の立場から出品された作品の意義も大きい」とも。

 初日に来場した秋田市在住の30代の男性は「会場全体の空気感が似ている。ランダムに組み合わされたカードの文言の解釈も面白い」と話していた。

 開館時間は10時~17時。入場無料。今月29日まで。

 鴻池さんは21日、「神話を旅する秋田のアーティストたち」と題するギャラリートークも開くほか、翌22日には考古学研究家の庄内昭男さんやフリーライターの藤原優太郎さんらと「カレッジプラザ」(明徳館高校ビル内)でトークセッションも開く。詳細はホームページで確認できる。

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