ベニザケフレークの瓶詰め「しょっぱーい ぼだっこ 激辛口」の出荷数が12月上旬、発売1年ほどで10万個に達した。
秋田県地方の塩ザケの呼称「ぼだっこ」。ベニザケの切り身の色合いが牡丹の花を思わせることが呼び名の由来ともされる。中でも、焼くと塩が浮き出るほど塩辛く漬けた塩ザケは「辛口」と呼ばれ、好んで食べる県民が多い。
昨年12月8日、秋田県産食材を生かした加工食品の開発・販売などを手がける「ノリット・ジャポン」(秋田市大町3)が辛口の塩ザケを加熱調理し、身を粗くほぐして瓶詰めにした商品を発売した。秋田で伝統的に親しまれる料理であることや、減塩商品が増える中で10%を超える塩分濃度であることなどから話題を集め、現在、10都県以上の約50店で扱うヒット商品になった。
商品開発に携わった同社の毛利雄大さんは神奈川県出身。「初めてぼだっこを食べたときの塩辛さには衝撃を覚えたが、これほどの反響があったことにも驚いた。地元の人が好む食べ物こそ当地のソウルフード。全国の皆さんに秋田の食文化に興味を持ってもらえたことがうれしい」と話す。「関連商品の展開も予定しているので楽しみにしてもらえれば」とも。
価格は864円(30グラム)。県内外のスーパーや秋田駅ビル・トピコ、秋田空港などで扱うほか、通販にも対応する。