秋田大学大学院国際資源学研究科付属鉱業博物館(秋田市手形大沢、TEL 018-889-2461)で、現在、特別展「銀と金からみるアラビア衣装 カラフル、リバイバル、リサイクル」が開かれている。
文化人類学者の故・片倉もとこさんが1970~1990年代にかけてサウジアラビアなどで行った研究の資料を基に、近年の再調査を加えて開く同展。2019(平成31)年、大阪と神奈川で開かれた展示会の続編として企画した。
銀糸や銀製コインなどで装飾して顔全体を覆う女性用飾面「ブルクア」や、色鮮やかな布地に金糸で刺しゅうを施した内着「フスターン」、鉛の塊が内部で転がることで音の出る銀製の指輪など、約50年前から現在まで使われる女性用衣類や装身具と現地の写真資料を合わせて30点を展示する。
秋田大学大学院で資源開発環境学が専門の縄田浩志教授は「華やかな装飾の一つ一つにも実用性や社会的な背景があり、さまざまな生活の様子をうかがい知ることができる」とし、「日本の着物と同じように一枚布から作られる晴れ着や、約50年前の図柄を再現した内着など、現地で生活する女性の視点で身近に感じてもらえればうれしい」と話す。
営業時間は9時~16時。入館料は100円(高校生以下無料)。12月23日まで。
11月・12月、同会場で講演会やワークショップ、試着イベントの開催を予定するほか、来春、「香り」「もてなし」などをテーマに展示内容を変える予定。詳細はホームページに掲載する。