東北5県のクラフトビール醸造所の取り組み「東北魂ビールプロジェクト」が3月10日、今年度の商品の出荷を始めた。
「東北魂ビールプロジェクト」の銘柄セット販売を告知するチラシ
東日本大震災で被災した東北の醸造所に多くの支援が寄せられたことをきっかけに、秋田あくらビール(秋田市大町1)といわて蔵ビール(岩手県)、福島路ビール(福島県)の3社が「ビールの品質を高めることで支援いただいた皆さんに報いよう」と、2011年に立ち上げたプロジェクト。毎年、各社の醸造長らが1社の醸造所に集って技術交流。東北産ホップを原料に使うなどした共同の銘柄を醸造してきたが、2020年以降は、コロナ禍により交流を中断。震災のあった3月に合わせて、各社の銘柄をセット販売する。
今年のプロジェクトには、3社に加え、田沢湖ビール(仙北市)、BLACK TIDE BREWING(宮城県)、Argon Brewing(同)、米沢ジャックスブルワリー(山形県)、南会津マウンテンブルーイング(福島県)の計8社が参加。税法上の理由から、以下6社6銘柄を販売する。
シングル魂ラガー(秋田あくらビール)、HOPPY KOELSCH(田沢湖ビール)、十と一歩ラガー(いわて蔵ビール)、TOHOKU PRIDE(BLACK TIDE BREWING)、ジャックスIPL(米沢ジャックスブルワリー)、みちのくラガー(福島路ビール)。
プロジェクトを代表して通販を担当するあくら醸造長の長谷川信さんは「東日本大震災から11年。知恵や技術を出し合って1つのビールを醸造する楽しみもあるが、各社の銘柄を飲み比べるのもクラフトビールの楽しみ。全国の皆さまの復興支援に感謝の思いを込めた東北のクラフトビールを味わってもらえれば」と話す。
価格は5,150円。100セット限定。あくらのウェブサイトを通じて販売する。