秋田在住の染織家・八柳隆秋さんは現在、ハリウッドのダンサー、ケヴィン・ステアさんの少年時代の思い出をテーマにしたペーパーアート作品を制作している。
ケヴィンさんは、アメリカの人気シンガー・マドンナのツアーでバックダンサーを務めたキャリアを持つほか、雑誌「コスモポリタン」の表紙にも登場したことがある実力派ダンサー。SNS「マイスペース」で八柳さんのペーパーアート作品を見つけたケヴィンさんは、「古い友人にプレゼントしたい」と八柳さんに作品の制作を依頼。その後、八柳さんが「ケヴィンさんの少年時代の思い出を物語のある作品にしたい」と持ちかけたところ、ケヴィンさんが快諾し、制作が始まった。
カラーインクや藍などで着色したマーメード紙をはさみで切って積み重ねていく手法で作られる八柳さんのペーパーアート作品は、「素材や作り方は単純だが、光の加減で作品の表情が変わったり、見る人次第では深い世界を見せてくれるもの」(八柳さん)だという。
現在、ケヴィンさんの少年時代の思い出のシーンや、そこから見える情景を絵にする作業を進めている八柳さんは「誰もが経験する少年時代を振り返り、懐かしい気持ちになってもらえるような作品にしたい」とし、「この作品のテーマはケヴィンさんと友達の少年時代だが、もっと膨らませて自分らしい作品に仕上げたい」と話す。「秋田で生活していると特に自分がアーティストだと思わないが、海外に目を向けたとき『自由にモノを作ることもアート』という気持ちになる」とも。
作品は、アトリエ「もえぎ本店」(栃木県芳賀郡益子町)で、8月2日から展示する。
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