秋田市の夏祭り「竿燈(かんとう)」の演技が10月13日、秋田市大町1丁目の駐車場で2年ぶりに披露された。
新型コロナウイルスの影響を受けて2年連続の中止となった秋田市の夏祭り「竿燈まつり」。毎年8月上旬に市内に75ある町内会や企業の竿燈会が一堂に参加して行われる行事のほか、町内ごとに行う竿燈演技やおはやしの披露も自粛していたが、10月に入り県独自の警戒レベルが引き下げられたことから、上米町一丁目竿燈会(大町1)が近隣の住民向けに企画した。
灯をともしたちょうちん46個を付けた「大若(おおわか)」2本を始め、子ども向け「小若(こわか)」1本、「幼若(ようわか)」1本の計4本を使った演技とおはやしが、祭り本番さながらに披露され、住民約100人が19時から30分ほどの演技を楽しんだ。
40代女性の一人は「これまで毎年見ていた竿燈。久しぶりに楽しめてうれしい」と話す。
同竿燈会代表の貴志冬樹さんは「この2年間、おはやしを聞けずに寂しいとの声を町内の皆さんから寄せられていたが、ようやく披露できる状況になった。演技者のモチベーションを維持するだけでなく、市民が誇る伝統行事・竿燈の魅力を絶やすことなく伝えたい」と話す。