フグ料理専門店「創鮓 庵河豚(そうさく わんかあとん)」(秋田市保戸野桜町、TEL 018-866-8318)が9月29日、開業20周年を迎えた。
「浅草のすし店で修行時代に初めてフグを食べて以来、フグの魅力にとりつかれた」という安部信和さんが、12年間の修業を経て、2001(平成13)年に開業した同店。2階建て約25平方メートルの店内1階に8席、2階に20人まで対応する座敷を設ける。提供するメニューは、フグ刺し・ちり鍋・てつやき・唐揚げなどフグの定番料理のコース。料金は、素材に使うフグの種類や品質による(5,280円~3万3,000円)。
「フグは産地ごとの旬も変わるほか、個体によって食味も異なる」ことから、33年間にわたり、季節ごとの素材に合わせた調理の研究を重ねる安部さん。「開業の年にはアメリカ同時多発テロ事件、10周年には東日本大震災、20周年の今年はコロナ禍。節目で経営が厳しい時期を何度も経験してきたが、フグの本当の魅力を広めるために営業を続けてきた」と20年を振り返る。
「食用フグ22種類のうち11種類が水揚げされる豊かな漁場を持つ秋田だが、まだまだフグの魅力は広められておらず、高級フグは他県に流れてしまっているのが現状。仕入れる素材に合わせてフグの醍醐味を味わっていただけるよう、これからも精進したい」と話す。
営業時間は17時~22時30分。水曜定休。予約は、時間外や定休日も営業する。