複数の銘柄の日本酒を混ぜ合わせて楽しむワークショップ形式の飲み会イベントが2月27日、秋田市内の居酒屋で開かれた。
原酒の風味を整えたり、品質を安定させたりするために、異なる原酒を混ぜ合わせる日本酒のブレンド作業。ワインやシャンパンの製造工程では「アッサンブラージュ」と呼ばれ広く一般的に行われているが、「日本酒では好悪が分かれる」ことから「ブレンド酒の魅力を体験できる場を」と、熟成古酒などブレンド酒銘柄を多く持つ金紋秋田酒造(大仙市)が「ヤマブキバー」と銘打ち、ワークショップ形式のイベントとして初めて企画した。
同酒蔵の佐々木孝社長からブレンドの作業を酒造りの工程に取り入れることの意味や価値について解説を受けた17人の参加者は、一般的な飲み会よりもテーブルに多く並べられたグラスと同社が用意した熟成古酒など6種ほどの銘柄を使い、日本酒のブレンド作業に挑戦。
わずかな配合で変わる日本酒の風味の変化に驚いたり、参加者同士で味を見せ合ったりしながら、居酒屋ひげだるま(秋田市手形学園町)が用意した料理と合わせて楽しんだ。パリの三ツ星レストランに限定出荷する銘柄も提供した。
熟成古酒は初めてと話す市内在住の女性は「日本酒に興味はあったが、イベントの敷居を高く感じていた。日本酒を混ぜ合わせることも含め、難しいことを考えずに日本酒を自由に楽しめることが分かった」と笑顔を見せた。