秋田駅前の広場で11月20日、「たき火」がたかれ、気温4度を下回る寒空の下、立ち寄った会社帰りの市民らにミルクティーが振る舞われた。
秋田公立美術大学の大学院生のグループが秋田駅前で行った「たき火」
「たき火」をたいたのは、秋田公立美術大学(秋田市新屋大川町)の大学院生4人のグループ。中心市街地における芸術の役割などをテーマに、研究の一環として企画した。
秋田西武(中通2)横の屋外広場で16時過ぎ、直径40センチほどの2つの鉄製鍋に置いた薪に着火。「まちなかの焚(た)き火屋さん」と銘打ち、たき火の火で作ったインド式ミルクティー「チャイ」を通行人に振る舞った。
京都造形芸術大学卒業後、同大学院に進学した複合芸術研究科1年の藤本悠里子さんは「職場と家の『間』に人々の居場所を作ることで、建物ではなく、人で空間を埋められるのではないかとの問題意識から企画した。当企画は作品そのものではないが、多角的な視点から物事を見つめることの重要性について、美術の視点からの提案につなげられれば」と話す。
立ち寄った市民からは「知らない人とも話すことができるいい機会になった」などの声が聞かれた。