アートスペース「ココラボラトリー」（秋田市大町3、TEL 018-866-1559）で1月19日・20日、京都造形芸術大学による「特別出張公開講座」が開講される。

　19日は、秋田で農業を営む書家の石黒久司さんが、これまで取り組んできた芸術環境研究についての講話を行い、同大卒業生で現在、秋田でアートスペースを運営する笹尾千草さんは「秋田における地域芸術支援活動について」と題して、地域社会における芸術活動の意味や課題について発表を行い、同大4人の教授とともに地域の社会や個人にとって芸術が果たす役割などを考察するという。

　同大による出張講座は、これまでにも東京や大阪など主要都市圏で行われてきたが、今後は地方都市での開催を定しており、秋田講座はその1回目。秋田の特別企画として、地方の鍋料理を芸術表現する同大教授の松井さんが、秋田名物キリタンポ鍋の具材を芸術的に鍋に生ける「キリタンポ鍋芸術」も披露するという。

　20日は、「ジータ・アルティスティカ（芸術の遠足）」と題する歴史遺産学の同大・内田教授と共に秋田の文化遺産発見ツアー・ワークショップも行い、その後、秋田郊外の民家で茶会も予定。

　同スペースの笹尾さんは「これらの講座やワークショップで、これからの社会にとってどのような芸術の制作・受容のモデルがあるべきかを考えたい。大学の知的成果の地域還元というばかりではなく、複数の催しを通じて、学生と住民とが連携した地域における芸術活動のあり方を実験的に探ることができれば」と話している。

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