秋田市出身の美術家・鴻池朋子さんらのグループが現在、食卓などテーブルに敷く飾り布「テーブルランナー」が題材のアートプロジェクト「阿仁合(あにあい)から始まる物語るテーブルランナー」展の開催準備を進めている。
北秋田市の阿仁合地区を舞台に2014年から続く同プロジェクト。約50人の参加者が身近な出来事などの思い出を物語として構成しイラスト化したものを、秋田市で手芸教室を主宰する東海林裕子さんらの協力を得ながらランチョンマット大の手芸作品を制作。1枚につなげることで約18メートルのテーブルランナーとして展示する。
広報担当の佐々木陽子さんは「地域の歴史や行事、習俗などではなく、新聞に載るような出来事でもなく、一人一人に起こったささやかな物語が題材。中には悲しい思い出もあるが、制作の過程で生き生きとしたテーブルランナーとして表現された。皆さんにご覧いただければ」と来場を呼び掛ける。
完成した作品は5月3日~5日、「阿仁ふるさと文化センター」(北秋田市)に展示予定。開催時間は10時~17時(最終日は16時30分まで)。入場無料。
5月21日~9月25日に「金沢21世紀美術館」(石川県)で開催予定の美術展にも出品する予定。